そのときのレポートを簡単にまとめてみた。本記事を読むことで、「ゴアフェス Vol.2 ~ゴー・ビヨンド~」のオールナイトのイベントのイメージがつかめると思う。
ゴアフェス Vol.2について
ゴアフェスは、ジャーマンゴア映画のパイオニアであるヒロシニコフさんが、海外のゴア映画をセレクションした作品を池袋新文芸座の大画面で見れるイベントである。
【参考】ヒロシニコフさん主催のVVRや初期の活動をまとめた過去記事
今後、上映されないと思われる海外の自主映画でゴア作品を大スクリーンで字幕付きで見れるという一期一会の機会である。
今年で2回目の上映会である。上映作品4作品は以下の通りである。
キャット・シック・ブルース
ダード・ディボース
バイオレント・シット 残虐!地獄の鉄仮面軍団
昨年は所要で参加できなかったが、今回はぜひ現場の雰囲気を味わいたいと思い、イベントの1週間前の発売日にオンラインで予約をとった。
14時から16時まで仮眠を取った。少し寝ておかないと寝落ちする可能性があるからである。普段この時間は寝てないので、眠りは浅かった。
いくつか、イベント前に寄りたいところがあったので、16時半に家を出発した。
新宿で寄り道がてら、晩ごはんは池袋でラーメン屋を探す予定だったが新宿で歩き疲れたので、西口地下モールに大好きなラーメン神座(かむくら)をみつけたので、そこで餃子セットを頼んだ。
そして、開場時間の21時20分から1時間早く池袋に到着。時間があるので駅近くのマクドナルドでコーヒーを頼んで時間をつぶした。
21時10分くらいに新文芸座に到着。物販待ちの入場列で一階まで階段に列ができていた。
21時20分から開場。入場時は座席購入時のメールについていたバーコードをかざし、検温と手消毒してから入場。
入場してまずは物販の列に並んだ。ゴアフェスのTシャツや、ここでしか買えないソフトなどが色々と置かれていた。わたしは、ZINを購入した。
その後、時間があったので、いままで何度かお会いしたツイッターのフォロワーさんや、今回初見の関東以外の地区から遠路来てくれたフォロワーさん数人と挨拶を交わした。
オープニング:トークショー
新文芸座の司会の新文芸坐の花俟さん、ヒロシニコフさんとナマニクさんの対談。
※以下記憶で書いているので記憶違いがあればご指摘頂きたい。
個々の作品について解説あり。1本目バーニングムーンと3本目ダード・ディボースは15年の歳月があり、その間にオラフ・イッテンバッハはアメリカでゾンヴァイアの撮影で酷い目にあい、そのアメリカへの思いをカウンターとしてぶつけたのがダード・ディボースだそうだ。本作は全編英語で撮られている。
この15年のオラフの成長ぶりを見て欲しいということだった。なんとオラフが伏線を張れるようになっているそうだ。
2作目キャット・シック・ブルースの解説は後述するある理由で後回しとなる。
司会者が画質や予算1番心配していたのが、4本目のバイオレント・シットだったが、ヒロシニコフさんの話だと、画質がかなりグレードアップしているとのことであった。
ここで、ゲストが登壇する。なんと、キャット・シック・ブルースのデーブ・ジャクソン監督であった。
海外からゲストとは、ゴアフェスすげー!と思ったが、なんとデーブ監督は日本側気に入り、数年前から関西に住んでいるとのこと。パートナーである日本人が通訳として一緒に登壇した。
猫をメインの映画にしたのは何故かというナマニクさんの質問に昔猫を何匹か飼っていたのと、本作のテーマは監督本人が体現したペットロスの悲しみを描いたとのこと。
また、ゴアな映画となったのは子供の頃にみたルチオ・フルチの映画などから自分もやってみたかったという回答であった。
また、日本映画では三池崇史監督の『極道恐怖大劇場 牛首(ごず)』にもシーンの間の緩急に影響を受けているということであった。
その後、サプライズでオラフ・イッテンバッハ監督からのビデオレターが上映された。
数年間、ある事情で監督が出来ず、監督業を引退しようとしていたオラフが、ふたたび新作『レヴィジア』を引っ提げて復活するという朗報であった。近日、サポート活動を開始するとヒロシニコフさんからコメントがあった。
そのあと、日本のゴアムービーの作品として『真・事故物件/本当に怖い住人たち』の予告編が上映されたが、かなり振り切れた描写で見てみたいと思った。
そして、監督の佐々木勝己さんが登壇しいくつかゴア映画についての会話があった。
ヒロシニコフさんの日本にゴア村を作りたいという話しは大いに賛同できた。
最後にガイ監督も登壇し、この豪華メンバーでの撮影自由の撮影会が始まった。
このメンバーなら朝まで話がつきないとナマニクさんが言っていたように豪華なメンバーで時間も予定よりかなり超過したみたいである。
そして、本編上演が始まった。
バーニング・ムーン(1992)
監督:オラフ・イッテンバッハ
出演:オルフ・インテンビッチ 、ベティ・ニューマイヤー、ベランド・マッゲンザレル
「新ゾンビ」の監督オラフ・イッテンバッハのスプラッター映画
不良の兄(なんとオラフ自身が演じる)が妹(美少女)に怖い話をするという構成で「ジュリアの恋」と「純潔」の二編が語られる。
まずは『ジュリアの恋』
スタッフを殺害し精神病院を抜け出したイケメン(クリスチャンベール風)殺人鬼が何も知らないヒロインといい仲になるが、ヒロインは途中で真相を知ることになる。
本作から血しぶき人体破壊のゴア全開で飛ばしまくる!これは割と好きな作品だった。
短編二つめは『純潔』
変態神父が登場し、うへぇとなり青年が殺されるシーンで後味も悪いがラストのヘルレイザーを彷彿とさせる痛みによる地獄絵図はゴアの見どころ
短編2作品が終わったところでラストも衝撃的。
また、音楽が格好いい。本作とオラフ・イッテンバッハのネクロマンティックのサントラ欲しい!
キャット・シック・ブルース(2015)
監督:デイヴ・ジャクソン
出演:マシュー・C・ボーハン、メグ・スペンサー
親友の黒猫を復活させるために、男がとった行動は、9人の人間の魂をささげて猫を復活させることだった。
自らがマスクをかぶり鉤爪をつけて(股間にあるものをつけるのだが、これが強烈なインパクトあり)キャットマンとなり、つぎつぎと殺人を行っていくゴア作品
ヒロイン(メグ・スペンサー:美人)のyoutubeの猫動画が、バズったことにより、変態に目をつけられ、これでもかっ!という転落人生を送っていくのが痛々しい。
根底には前述したペットロスの悲しみが描かれている。
キャットマンはゴアシーンでは容赦ないがどこかコミカルで笑ってしまうシーンが多々あった。
夢なのか現実なのか錯覚するシーンも多かった。
ダード・ディボース(2007) 1時間27分
監督:オラフイッテンバッハ
出演:クリストファーキエサ、ダリルジャクソン、マルティナイッテンバッハ
弁護士のナタかリーは夫と離婚し、ジェレミーとエリザベスの二人の子供が父親と会えないように法的に対処する。
しかし、ナタリーの愛犬は姿を消し、家の中には血で書かれた「ダード(ペルシア語で「痛みを与える」という意味」の文字が残されていた・・
オラフ・イッテンバッハがバーニング・ムーンから15年を経ての監督として成長を見れる作品。
ゴア描写を除けば、ミステリー作品としてしっかりドラマが成り立っている作品。
ストーリー仕立ては4作品の中で1番面白かった。
前2作にかなりお腹いっぱいになってきたところに前半は少し落ち着く作品で良かったが、普通ではバイオレンス表現で終わらせるシーンもしっかりとゴア全開で見せるところが監督らしい。
また、ヒロイン(イッテンバッハのもと妻マルティナ・イッテンバッハ)が地獄のような状況をさまようところは一貫している。
予算不足のため自宅を撮影場所として使用して、週末のみ撮影に使用した。
ヒロインナタリー役で出演した元妻のマルティナ・イッテンバッハとともに、米国へ訪れロケを行った。
最初、画面サイズの再調整で最初の少しの時間を再度上映しなおしがあったが、これはイベントの醍醐味だと思ってみていた。
バイオレント・シット 残虐!地獄の鉄仮面軍団(1999)
監督:アンドレアス・シュナース
出演:ジョー・ニューマン、ウィニー・ホール、チャウ・ヤン・リン
アンドレアス・シュナース監督の「バイオレント・シット」シリーズの第三作
ヨットで孤島に漂着した三人が鉄仮面殺人軍団に拉致られる話。
ゾンビが現れるシーンは映画『ゾンビ』の劇中曲っぽい音楽が再現されていて笑ってしまう。
人体は非常に柔く、簡単に破壊されてしまう。また、ゾンビはことごとく素手で倒されていた。
鉄仮面軍団の鉄仮面がうすくてピラピラだったり、女性たちを襲う怪獣が、小さくてコマ撮りで弱そうだったりするが、それを上回る人体破壊描写や、忍者やカンフーなど盛りだくさんな内容です飽きさせない。
画質は2作目と3作目が良くて、見劣りを感じてしまうが、記憶のなかにあるVHSの画質に較べるとヒロシニコフさんの言うように画質が良くなっている気がする。
日本でもVHSは発売していて題名は悪魔のえじき/ブルータル・デビル・プロジェクト
最後に
今回初めて参加するゴアフェスだった。
個人的にはトークショーだけでもとは取れたと思っている。
登壇されたヒロシニコフさん、ナマニクさん、新文芸坐の花俟さん、佐々木監督、デイブ監督とパートナーの方、ガイ監督、新文芸坐のみなさまお疲れさまでした!&楽しいイベントありがとうございます。
第三回のゴアフェスの開催も楽しみにしています。

イベントの後、フォロワーさん数人でファミレスへ行き1時間ほど歓談しました。眠いけど楽しかった!
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