今回は新ブログ作成3か月を経過し100記事超え記念ということで、ちょうど1年前に旧ブログで書いた内容を新ブログへ移行してみた。少し文書を見直した。
海外ゲスト2人からの貴重な当時のトークを中心に記録を残したのでファンには参考になるはず。
内容についても触れているので、知りたくない人は映画を見てから読んでください。
今回はかなりの長文なので【前編】【後編】に分けました。
※【後編】はこちらの記事
時間があるときに少しずつで良いのでお読みください。
ゾンフェスについて
当日、参加出来なかった『ゾンビ』のファンの方も多いと思うので備忘録も兼ねて記載。
イベント時のメモやイベント翌日記憶を元に書き記しているので、少し誤っている部分があると思うが雰囲気が伝わってくれればよい。
『ゾンビ』の出演キャスト来日
11/28(木)に『ゾンビ』日本初公開から40周年のクラウドファンディングのイベントがあり、主演キャラクターのSWAT隊員ピーターを演じたケン・フォーリーさんとTV放送局の局員フランシーンを演じたゲイラン・ロスさんが来日。
その2日後に海外、国内のゲストのトークショー、海外ゲストのサイン会と撮影会を中心としたイベントであるゾンフェスが開催された。
1.ゾンフェス【ゲストトーク前半】
会場は新宿のKDSビル。新宿ピカデリーから花園神社に向けて、ゴールデン街の脇を北に抜けたところである。
11時からイベント開始。30分ほど前に3Fの会場に着いた。
当日券も200席中50席分くらい売り出しがあり、当日の参加でも入場可能だった。
入り口付近からトークショーの会場にかけて、このイベント限定のグッズや、ゾンビ関連のグッズが沢山売られていた。
【オープニングセレモニー】
ケン・フォーリーとゲイラン・ロスが登場。凄い拍手で盛りあがる。
ゾンビ研究の第一人者ノーマン・イングランド氏が司会で通訳を交えてトークが始った。
【二人からの挨拶】
ゲイラン・ロス:ゲイラン談
ケン・フォーリー:ケン談
と以下略記しています。
ゲイラン談:
「初来日なので日本に来れて皆さんととてもエキサイティングです。とてもポピュラーな映画で日本劇場公開から40年経ったいまでもこうして支えてくれて感謝しています。
今回の来日を支援してくれたみなさまに感謝しています。ありがとう!」
ケン談:
「自分は二度目の来日だけど、二回目はさらに素晴らしいです。
日本の文化にも接することが出来たのと、この映画を通してみんなに会えたことを嬉しく思っています。」
【映画出演の経緯】
ケン談:
「長い話だよ!」と笑いをとるケン。
所属していたプロダクションからオーディション受けてみたらと言われた。
そして、監督のジョージ(A.ロメロ)と会い1週間後にデビッド(スティーブン役)、ゲイラン、スコット(ロジャー役)と一緒にオーディションすることになった。
さらにその1週間後に他のメンバーと2次オーディションがあり、その3日後にジョージから主演に決まったとの連絡があった。
ケンがまず最初に決まったのではなく、他の3人も同時進行でオーディションだった。
ケンとスコット(ロジャー役)との身長差が話題になったが、逆にダイナミックさが出て良かったのではないか。
ゲイラン談:
役者として実際初めての仕事だった。それがばれないように演技していた。監督のジョージは10年後にそのことを初めて知ったとのこと(一同爆笑)
オーディションのときに振り向いた瞬間に知り合いが交通事故にあって驚くという演技をした。そ
の演技があまりに真に迫っていて、ジョージは本当の知り合いが亡くなったのかと驚いたそうである。
「それで役を勝ち取りました(笑)」
【撮影初日】
ゲイラン談:
ゾンビがショッピングモールに入って来るのをトラックで塞ぐシーンでの屋上での撮影だった。
いきなり渡されたのがライフルで、ジョージからの指示が「撃て!」だった(一同笑)
ケン談:
SWATが突入し地下室でゾンビを撃つシーンが最初だった。とても気が重くなるシーンだった。
そこで初めてゾンビの特殊メイクの俳優を見て、この映画のグロテスクな部分を感じた。
あたかも非現実的なんだけど現実で例えるなら列車事故が目の前にあって怪我した人を見たくはないんだけど、見なければならなような気持ちになったそうである。
ここでゲイランがつっこみを。
「ケンにとっては悪いことと言いつつもゾンビの役者は1日1ドルしかもらってないのよ。
肉とか食べさせられてゾンビ(役者)が可愛そうよ」(一同爆笑)
【撮影時】
・ゾンビのエキストラについて
ケン談:
あるとき海パン姿の体の大きなゾンビがいて、氷点下の日にショッピングモールの中から見ると彼が外のパーキングエリアに見えて顔が真っ青だった。
「中に入りなよ!入りなよ」と言いたくなったが、でもそれを言うと彼が職を失っちゃうからね(一同笑)
ゲイラン談:
ゾンビ役の人はメイクが取れないので、夜撮影をしてそのメイクのまま仕事に行く人がいた。
ケン談:
撮影はとても楽しかったとの話。
「毎日が新しくて、興味深くエキサイティングだったよ!」
「(当時)若かったしね!」(一同笑)
・アイススケート
ゲイラン談:
とても素晴らしい経験だったのが、モールが貸切で自分たちが自由にできたということだった。
真夜中に監督のジョージが君アイススケート出来るよね?と言い出し1時間後にクルーを集めてスケートのシーンを撮影することになった。
そこで確かにアイススケート出来ると履歴書に書いたこと思い出した。
あわてて施設の人にお願い!1時間以内にスケートのやり方を教えて!と頼み込みました(一同笑)
実際の撮影のときは、映画では音楽がつけられ編集されているが、スケートを教えた施設の人から下を向くな、前見ろとか指示されたそうである。
ケン談:
本来だったらスタントマンがやるところも予算がなかったので自分でやるしかなかった。
ジョージから「走れ!飛び込め!3回くらい回転してベンチのところから撃ってくれ」と指示があった。
ケンは「もちろんです!」と答えた(一同笑)
・地下室での涙
ノーマン氏が「地下で(残りのゾンビを始末していくシーンで)ケンが涙を流していてそのシーンが印象深くてあのシーンが全て物語っているけど、そのエピソードを聞かせてもらえる?」と質問すると
※このシーンは私も同じく印象的だった。
ケン談:
純粋にそのときの気持ちで演技したとのこと。
とても不思議な感じなのだが撮影している当初は現実のように感じてしまい、そのリアクションがそのまま演技で出たとそうである。
※私もこのシーンはてっきりジョージの演出だと思っていました。役者は凄い!
・フランのダミーヘッドについて
ゲイラン談:
もともとオリジナルの脚本では二人とも死ぬ予定だった。
フランシーンはヘリコプターのローターに頭を突っ込んで首が飛んで死ぬシーンのために特殊効果のトム・サヴィーニが私のダミー・ヘッドを作ってくれた。
しかし首が外れるはずが外れなかった。これがゲイランの初の特殊効果の経験だったそうだ。
結局、そのシーンは使われなく、二人とも死んでしまうと悲しくなってしまうのでフランシーンのダミーヘッドは別のシーン(ウーリーのショットガンでアパートの人が撃たれるところ頭が吹っ飛ぶ)に使われたとのこと。
・ゲスト二人の退場
ここでケンから会場の皆に質問。10回以上見た人?挙手。
200回以上見た人?挙手。
ノーマン氏:
「僕は300回は見たよ!」(一同爆笑)
ここでゲストが退出。
サイン会、撮影会
こちらについては【前編】【後編】とはまた別に【番外編】として記事で書く予定
ノーマン・イングランド氏および、国内ゲストのトークショー
サイン会(別室)と並行してメインの会場で以下の国内ゲストのトークが行われた。
サイン会に頭がいっていたこともあり、メモなど取っていなかったので簡単に記載したが、貴重な話も沢山あった。
世界的にも有数の『ゾンビ』コレクターだと思われるノーマン・イングランド氏の解説で、『ゾンビ』の舞台となったショッピング・モール”モンローヴィル・モール”を探訪したときの写真や当時の思い出話を回想。
その後、田野辺さん、山崎さん(セイドンネさん)ほか、映画秘宝のメンバーのトークショー。
特殊メイクアップアーチスト藤原カクセイさんによる『ゾンビ』の特殊メイクアップ検証
余談だが・・
途中、トイレ休憩のときに廊下で、バットマンのジョーカーのイメージのスーツと紫色のシャツを着た別冊映画秘宝の編集長の田野辺氏とばったり遭遇した。
向こうは私の顔は知らないが、私は『悪趣味ビデオ』のイベントなどに何回か参加して知っていたので声をかけてみた。
「ツイッターで相互フォローさせて頂いているクロケットです」と伝えると向こうも分かったみたいでSWのボバ・フェットのアイコンだよね?と言ってくれた。
アイコンからSW好きだと分かったみたいで、ちょうど高橋ヨシキ氏が「スター・ウォーズ禁断の真実 」の本を出したところなのでおススメして頂いた。
最後に
現在のCOVID-19の感染拡大状況では、こういったイベント(特に海外ゲスト)を呼ぶことは、ワクチンなどで落ち着くまでは実現出来ない夢となってしまった。
ちょうど1年ちょっと前にこのようなイベントに参加することが出来たのは幸運だった。
子供の頃からのトラウマ映画で生涯ベスト1となったホラー映画のゲストにまさか会えると思っていなかった。主要メンバーに会うことが出来たのは奇跡だったと思う。
(行きたくても)参加出来なかったメンバーも多かったので、当時の一端がこの拙いレビュー記事で少しでも伝われば幸いである。
【後編】はゲイラン・ロスさん、ケン・フォーリーさんの個別のインタビューの内容となるのでこうご期待!
また、この場をお借りして、このイベントを主催してくれたマクラウドさん(@macleod1997)、ノーマン・イングランドさん(@normancengland)、海外ゲストの2人、国内ゲストの方、スタッフの方々に御礼を申し上げたい。
ありがとうございます!
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