映画の34年後を描く正当なる続編である!
『ベスト・キッド(1984)』という映画をご存知だろうか?
当時のヒット作だったので名前を聞いたことがある人も多いだろう。
見るからに弱そうな高校生のダニエル(ラルフ・マッチオ)がミヤギさん(パット・モリタ)という空手の師範に師事し、いじめっ子たちが所属していたコブラ会という空手道場のチームに勝つという青春映画である。
まじめに師事し日々鍛錬を欠かさず精進し、次第に強くなり宿敵コブラ会を倒すダニエルに自分を重ねて、爽快さを感じた方は多いはずだ。
また、ダニエルとミヤギさんの師弟のありかたにも胸が熱くなったもんだ。
その正統なる続編の海外ドラマの紹介を!
『ベスト・キッド』は人気作となり、3作作られ、女子がミヤギさんに師事するスピンオフ4作目まで作られた。
海外ドラマ『コブラ会』とは
なんと正当なる続編のタイトルは悪者である空手道場の名前がつけられている。
タイトルを見ただけでは『ベスト・キッド』の続編であることも分からないと思う。それはもったいない。シーズン1まで見終わったがこれが面白い。
本作は『ベスト・キッド』の34年後の話。ダニエルに破れたコブラ会のエースであったジョニー(ウィリアム・ザブカ)が妻子(子供は息子一人)と別居し酒に溺れた落ちぶれた状況からコブラ会を再起する話である。
また、ジョニーと相反してダニエルの方は車のディーラーの経営者として街の名士となっている。こちらも妻子(子供は姉と弟)が出来、順風満帆な生活を送っている。しかし、最近、娘が年頃のティーンエージャーとなりとまどいを感じている。
この『ベスト・キッド』の陽と陰とも言えるべき二人が家庭を持ち、弟子を持ったときの対立が本ドラマの見どころである。
ジョニーに師事する生徒は不良にからまれたときにジョニーが助けた正義感は強いが弱々しいミゲル(ショロ・マリデュエニャ)。彼は若いころのダニエルに似た感じのキャラクターなのが、師は元ワル、弟子は素直な少年というねじれた設定が面白い。
逆にダニエルは娘が8歳になるころまでは娘と一緒に空手を続けていたが、ここ8年ほどは仕事の忙しさもあって空手を忘れている。
ふとしたことがきっかけでミヤギの教えを思い出し空手を手ほどきするのが、ジョニーの不良息子ロビー(タナー・ブキャナン)なのがまた面白い仕掛けである。
『ベスト・キッド』の陽と陰の二人が34年後、師匠となり、その逆の立場のミゲルとロビーがそれぞれの弟子になって師弟コンビが対決することになる。
また、『ベスト・キッド』の映像がところどころでフラッシュ・バックで入ることろもオリジナルを見たことがある人にとっては感動的である。
現在はシーズン2まで作成されており、ネットフリックスで鑑賞できる。また、現時点の情報でシーズン4まで製作が決まっているそうである。
本ドラマの製作者に『ベスト・キッド』の主演であるラルフ・マッチオとウィリアム・ザブカが入っているのは分かるが、ウィル・スミスも名を連ねている。
これは『ベスト・キッド』のリメイクをウィル・スミスの息子が主演(師匠の役はジャッキー・チェン)でやっていたことも関係あると思われる。
最後に
オリジナルの『ベスト・キッド』のフラッシュバック映像は懐かしい。
師匠であるミヤギさんこと、ノリユキ・パット・モリタさんは2005年に亡くなっている。この人が出てくるシーンは少し泣けてしまう。
また、しばらく空手を忘れていたダニエルが道着を締め直し、放置されていた道場を掃除し、空手の型を演舞するシーンは感動的である。
ネットフリックスで見れるので加入している人で『ベスト・キッド』が好きだった人はぜひ見て欲しい海外ドラマである。
現在(2021/9/7時点)でシーズン3まで放送している。以降もネトフリで放送予定!
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