ガンプラのプラモデル(通称ガンプラ)の品不足が最近加速している。
量販店では1人1個までしか購入できなくなり、それ以前にいつも売れずに残っているガンプラ以外は見ることはなくなってしまっていた。
棚もすかすかになり、エリアも縮小してしまった。
本記事を読むことで、1980年代中頃に発売された接着剤を使う旧キットガンプラをアレンジしてどこまで出来るかを知ることが出来る。
今回は「ガブスレイ」というモビルスーツを選んでみた。
最初に
最近、ガンダムの再放送を動画配信で見て、ガンプラを作りたい熱が再燃して来た。
手に入らない、もしくは、プレ値がついて売られている中、ガンプラを安く買うにはどうしたらいいか?と考えた結果、次の結論に落ち着いた。
・比較的安めの旧キットを探す。
ひとつめの完成済の安いものを見つける。
特に武器や背中のバックパックやパーツが欠品しているものはジャンク品としてメルカリなどで比較的安く購入出来る。
武器は他のガンプラのあまり物の流用、パーツの欠品などはあまったパーツを組み合わせてオリジナルデザインのものを作ってしまえばよい。
ふたつめの旧キットとは、接着剤を必要として初期のガンプラである。近年のキットみたいにデザインは洗練されていない。やぼったいデザインではあるが、今回の作例みたいゼータガンダムのものだと、改造すればそこそこ見れるキットもある。
今回はこの旧キットの改造に焦点をあててみる。
旧キット1/144「ガブスレイ」
今回の元キットはこちら
なんか頭でっかちで、ボディが一体成型のため恰好悪い。
インターネットで、「旧キット ガブスレイ 改造」といったキーワードで改造例を検索し、自分が一番いいと思った作例を参考にした。
そして以下の改造のコンセプトをまとめた。
少ない改造で旧キットをいかに格好良くリメイク出来るかを目標とした。
・腰アーマーの切断と位置を下方に変更
・股間のボールジョイントによる開脚化
・手のパーツを変更
・肩のメガ粒子砲の大型化
前回のメタス同様、旧キットは顔が大きい気がするので、小顔化。
前回同様、顔の中心線を粗目の紙やすり(250番)でがしがしと削る。幅は2mmほど薄くなった。
顎が長いと感じたので、タミヤの精密ノコギリでカット。後頭部もばっさりカットして空いた穴はプラ板(0.3mm)を切って埋めた。
角は100円均一で買った400番のスティックやすりでシャープに削り込んだ。
また、ツノの角度がいまいちだったので、すこし斜め上を向くよう接着しなおした。
↓頭のパーツを思いっきり切断
腰アーマー部分は胴体と一体成型になっており、どうみても寸胴(ずんどう)だったので、腰アーマーだけカットして下方に下げ、ウェストを作ることにした。
腰アーマーのカットは旧キット改造には大活躍のタミヤの精密ノコギリを力を入れずに軽く引いてカット(とはいえ、結構大変だった。)
腰アーマーの切断面はぼっこりと穴が開いたので、プラ板を切りふさいだ。
↓精密ノコギリはタミヤのが優れモノ。取り付ける持ち手が必要なのでモデラーズナイフを流用
脚を開脚するため、これも前回登場したウェーブ社製のボールジョイントを使用。
いくつかのパーツを組み合わせて、腰回りの軸を作成した。
胴体の軸の差し込口にはポリキャップを使用。胴体に接着するのだが、普通の接着剤だとポリパーツははがれてしまうので、100均の瞬間接着剤で接着。また、補強のため、まわりをタミヤのエポキシパテを使ってがちがちに固めた。
手のパーツは旧キットはちょっとかっちょ悪いので、その辺に転がっていた余剰パーツを流用(たぶんガンキャノンHG初期バージョンの手)
↓ボールジョイントは色々と種類が出ているので、いくつか持っておくといいかも。
↓エポキシパテは二種の粘土みたいのを混ぜ合わせると化学反応で硬化する加工しやすいパテである。ただし、かなりべたべたするので水をつけならが形を整えていくとべたつかない。
早く加工したいので、速硬化タイプを使用した。
という改造を加えて、ざっくり作り上げたのが以下である。
そういえば、この組み立ての前にアーマーの裏側の部分はつや消しの黒で塗っておく。
組み立てたあとから塗るのは大変だからである。
切り離した腰アーマーの固定は、足の太ももパーツに直接貼り付けることにした。
接着には微妙な角度となるので、ボール状に丸めたエポキシパテを押し付けて使用した。ただし、塗装前に貼り付けてしまうと、塗装しにくいので各パーツを塗装後に接着した。下の画像では両面テープで仮組状態である。
まあ、そこそこスリムな感じになったのではないだろうか。
肩のメガ粒子砲は、パーツが小さくてしょぼかったので、ガンダム用ではないが同じバンダイのメーカーのドレスアップ用パーツを買ってあったので流用した。
塗装処理
最近のお気に入りは黒サーフェーサーである。
モビルスーツの武器や、黒い部分は大体これを吹き付けて、サーフェーサーそもののの色味をそのまま残せばさらなる塗装は不要である。ガブスレイでは武器とメガ粒子砲はこれで塗装している。
今回、苦労したのが胴体の塗分けである。茶色い部分と、緑の部分と、黄色の部分が混在している。
エアブラシので塗装は楽しいが、色分けのためのマスキングのテープを貼るのが一番めんどうで嫌いな作業である。なんとかマスキングテープを駆使し塗分けを行った。
↓わたしが仕様しているのはタミヤのマスキングテープ。テープの貼りが甘いと塗料がにじんでしまうことがあるため、色の境界線部分はすきまなく貼るようにしている。
しかし、思っていた位置に貼れておらず、塗分け位置がずれるときがあるので、そこは上から筆塗りで塗装しなおすか、墨入れ時に汚しを入れてごまかすのがわたしのテクニック(?)である。
墨入れ
大まかに色を塗ったら墨入れである。
わたしはタミヤのびんの流し込みタイプの墨入れ塗料を頻繁に使っている。
キャップに筆がついているので、そのまますっと流し込めるので便利である。
はみ出た部分や色を濃くつけすぎた部分はエナメル系の溶剤を綿棒につけて、ふきとれば、線が綺麗に残る。
デカール貼り
ガンプラの恰好よさをアップする手段のひとつはデカール貼りである。
ゼータガンダム用の汎用デカールを使用した。
アニメの設定はあまり気にせず直感で合うものを貼っている。
見ずにつけたデカールを爪楊枝を使って台紙からプラモデルへ移動し、位置が決まったら綿棒で余分な水分をふき取っている。
↓デカールは汎用のものが使える。今回はZ/ZZ用を使用。
仕上げ
細かいバーニアの部分はクロームシルバーで塗装し、縁はクリアーレッドでデコレーションした。
デカールまで貼ったら、つや消しのトップコートをひと吹きし乾燥。
これでデカールも含めた塗装面の保護にもなるし、落ち着いた色合いになりおもちゃっぽさもなくなる。
また、腰アーマー上や背中の目玉のような黄色のキラキラパーツは100均で買ったスマホなどのドレスアップ用のデコメシールを使用した。
割とこういったパーツはガンプラで使うのに有効である。
完成したキットがこちらである。
なかなか理想のポロポーションが出来上がった!
最後に
少ない改造で旧キットをいかに格好良くリメイク出来るかを目標とした。
改造することで、想像していたよりいい雰囲気で出来た。
ガンプラがなかなか手には入れない現在、旧キットをアレンジするのもありかなと思った。
過去に最初のガンダムのGアーマーやメタスの旧キットのアレンジもしているので興味あればぜひ見て行って欲しい。
<旧キットGアーマー>
旧キットを改造する内容はシリーズとして今後もつづけていく。
↓旧キットのリンクが見つからなかったので、現行HGUC「ガブスレイ」のキットはこちら!
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